事例紹介

お客様の困りごとに応じたサービスを提供します。ここでは、その事例を紹介します。

タブレットに映る設計図 | 愛知県の光学機器の設計・試作・測定 | 株式会社LABOPT

カメラレンズ設計

カメラに用いるレンズ設計を行い、設計結果を納品します。

お客様にて策定された仕様に基づいて、レンズ設計を行います。
レンズ設計では解像度指標であるMTFの仕様を満たすように、レンズの形状や材質を決めます。同時に制約条件である、画角やFナンバー、焦点距離、バックフォーカス、ディストーション、周辺光量落ちなどの仕様を満たすように設計を進めます。
また、ゴースト設計も重要な設計項目です。ゴーストは迷光の一種で 、レンズの表面で複数回反射した光がカメラに到達する現象で、画質に影響する項目です。ゴースト設計では、レンズ形状を修正しながらゴースト照度の低減を図ります。
迷光にはフレアと呼ばれる、鏡筒の表面で反射した光がカメラに到達する現象もあります。その場合は、鏡筒内にバッフルや遮光線を入れ込みながら低減を図ります。

レンズだけでなく鏡筒も含めた光学設計で性能を訴求します。

当社では、レンズ設計には「OpTaliX」を、ゴースト設計には「OpTaliX」もしくは「FRED」を、鏡筒設計には「Autodesk Fusion」を用います。
設計結果は、レンズデータ(OpTaliX形式/Excel形式)やCADデータ(dxf形式/STEP形式)など、お客様のご希望に応じた形式で納品します。

カメラレンズ設計 | 愛知県の光学機器の設計・試作・測定 | 株式会社LABOPT

照明機器開発

照明に必要なレンズ設計やLEDの選定、調光用回路設計、
組付け用筐体設計、それらの試作をトータルに行います。

お客様が作成した仕様に基づいて、照明機器を開発します。
開発の流れとして例を以下に挙げます。
仕様のヒアリング ▶︎ 概念設計 ▶︎ 詳細設計 ▶︎ 試作 ▶︎ 納品

概念設計では、仕様に基づいてLEDの選定や光学構成、回路構成、メカの外形のイメージを掴みます。

詳細設計では、選定したLEDの発光特性に基づいてレンズの設計を行います。光の照射範囲や照度均一性などをレンズで制御します。また、LEDの調光制御に必要な回路設計を行います。さらに、これらのパーツを組み付けるための、メカ設計も併せて行います。
高輝度なLEDは発熱源となるため、電子基板を含めた放熱が課題です。当社では放熱設計を行い、温度制約に基づくLED選定や、放熱性を高める基板設計・メカ設計・放熱接着剤選定を行います。

試作では、詳細設計の工程で作成した設計結果に基づいて、仮説検証のための少量製造を行います。

このように、システム化された光学機器をワンストップで開発し、試作品を納品することが可能です。

照明機器開発 | 愛知県の光学機器の設計・試作・測定 | 株式会社LABOPT

製品開発のコンサルティング

企画の段階からお客様と一緒に製品開発を行います。

光を扱う製品の開発には専門知識が必要です。
製品企画の段階では提供価値に視点が置かれますが、その実現性を考察にいれることは製品化するうえで重要です。
この実現性の検討を上流工程で行うことで技術的なリスクを減らし、その結果開発コストを低減することができます。
しかしながら、実現性の考察には物理的な計算や技術的な制約、サプライチェーンの制約など専門的で広範囲な知識と経験、人脈が必要となり、ハードルが高くなりがちです。

そこで当社では光学機器の開発や設計、試作の事業で培ってきた光学知見を活用して、お客様の製品開発を支援するコンサルティングを行います。
例えば、貴社の開発業務に入り込んで光学技術者の観点で仕様や構造の提案を行ったり、専門的な計算や検証を行ったり、具体的な構想設計を行ったりします。またニーズに応じて、貴社の技術者に光学の観点でアドバイスを行います。

サポートの手段は、お客様のニーズに応じてカスタマイズが可能ですのでご相談ください。

コンサルティングの様子 | 愛知県の光学機器の設計・試作・測定 | 株式会社LABOPT

耐環境性を考慮した光学設計

温度や湿度、熱、振動、放射線への耐性を考慮した光学設計を行います。

車載機器や航空宇宙機器など耐環境性が求められるアプリケーションに対して、光学的な安定性を有する設計を行います。

冷熱環境を想定したアプリケーションでは、材料の熱的性質をもとに熱解析を行なって光学特性の変動を把握します。例えば、鏡筒熱膨張や熱レンズ効果はフォーカスシフトやレンズガタを発生させます。FEMを用いた熱解析を行って温度分布を把握し、その情報から光学解析や熱膨張解析を行って影響度を把握します。そのうえで、光学特性が仕様を満たすように、パッシブアサーマルな設計を行います。
熱に起因する光源の波長シフトについても、それを考慮した設計を提案します。
場合によっては、冷却構造を含めた提案をさせていただきます。

振動環境下では、固有振動解析に基づき使用環境での共振を回避するように光学系の剛性をコントロールします。

高温高湿環境下では、アルカリ成分溶出によるレンズの白ヤケを防止する設計を行います。

放射線環境下では、ブラウニングを回避する硝材の選定を行います。

f-thetaレンズの光学設計

レーザスキャニングに適したf-thetaレンズの光学設計を行います。

レーザのレンズへの入射角thetaに対して、レンズから射出するビームの焦点高さが比例関係にあるf-thetaレンズは、ガルバノミラーなどのスキャナを用いた等回転角速度スキャンにおいて、焦点面で等速度スキャンができる点で有用です。また、レンズから射出した集光ビームが光軸に対して平行に走査される、像側テレセントリックf-thetaレンズはビームスポット形状を均一にでき、集光ビーム照度を均一にしたいアプリケーションに適した特性です。

このようなビーム走査アプリケーションでは、レンズから射出されるレーザ波面収差が要求仕様を満足するように設計されます。定性的には、ビームスポット直径による設計成約にも注意が払われます。

当社では、お客様の要求仕様に応じたf-thetaレンズの光学設計を行います。
設計データは、レンズデータや平面図、3D-CADデータなどのフォーマットで提出が可能です。
お客様ご自身で製作を行えるようにデータを作成いたします。

もちろん、試作をご希望のお客様には当社にて対応させていただきます。

ゴースト解析・設計

レンズで発生するゴーストやフレアの原因を明らかにし、回避する設計を行います。

カメラの視野の一部に高輝度の光源が存在する場合、光源の周辺部に「光源の形」や「絞りの形」の像が映り込むことがあります。これをゴーストと呼びます。また、光源の周辺部に光の筋が走ることがあります。これをフレアと呼びます。これら2つを併せて迷光と呼ぶことがあります。

迷光は、芸術の分野においては写真特有の表現方法として受け止められることがあります。しかし、センシングの用途においてはノイズとして捉えられます。必要な像(S成分)の上にノイズ(N成分)が重畳することで必要な信号が埋もれてしまい、画像解析の精度が悪化します。この場合、レンズ設計方針としてはS/Nを最大化することと考えられます。

ノイズ成分を低減するには、発生原因を特定して回避する方法が取られます。原因特定にはノンシーケンシャル光線追跡を用いてノイズ光の発生箇所を探します。原因対策には、例えば、レンズのコーティングの変更や鏡筒への絞り・バッフル・遮光線の追加が考えられます。鏡筒の表面処理にも注意を払う必要があります。近赤外光線ではアルマイトよりも適切な処理があります。

当社では、お客様のニーズに応じて迷光解析を行ったり、迷光回避設計を提案します。

回折型光学素子の解析と設計

回折現象の解析や回折型光学素子の設計を受託します。

レーザ光を用いたアプリケーションでは、回折現象によるサイドローブやリップルによる放射照度の不均一性が影響を与えることがあります。また、レーザと回折型光学素子(DOE)を用いてラインビームを生成させたいお客様もいらしゃるかもしれません。
当社では、スカラー場における回折現象の解析やDOEの設計を受託しています。DOEの設計ではフーリエ反復法(IFTA)を用いています。
レーザ光源や瞳関数用の絞り、フーリエ変換レンズを含めた光学システムの設計を受託することも可能です。

仮説検証(PoC)のための試作

仮説検証のためにローコスト試作を提案します。

原理検証やユーザビリティ評価などの仮説検証業務のために試作が必要なシーンがあります。
検証の結果をフィードバックして製品を改善するアジャイル開発では、1回毎の試作費用をできるだけ抑えたいものです。

当社では、光学だけでなく、メカやエレキ、ソフトウェアなどの設計業務を可能な限り内製化して、システム全体の最適化とそれによるコストダウンを図ることができます。また、3Dプリンタや汎用品の活用などのコストダウンのアイデアを提案します。

アジャイル開発をしたいお客様に寄り添った提案をさせていただきます。

仮説検証(PoC)のための試作・レンズの設計図と写真 | 愛知県の光学機器の設計・試作・測定 | 株式会社LABOPT